我が家のネイチャーランドを「庭じまい」したい

築50年のこの住宅は大阪市内から2~30分の場所にある 駅近で自然が多く、狸も出没するという閑静な住宅地の一角です。

そんな閑静な住宅地で手がつけられなくなった「ネイチャーランド」をなんとかしてほしいとのご依頼です。

どんなふうに生まれ変わったのでしょうか?

作業工程

自然生えのドクダミや雑草には勝てません。

植えた記憶がないという「クスノキ」も大きくなっています。

カーポートは2年前の台風で少し傾いていますが、しっかりしたものなので再利用することになりました。

物置小屋の目隠し用に「スギ」や「キンモクセイ」が植えてありました。植木鉢や壺もたくさんありました。

100坪以上はある敷地なので、至る所に植物が覆い茂っています。

今回は、主庭の和風庭園の部分は現状のままで「庭じまい」を進めていくことになりました。

お母様は信仰心の熱い方なので、お酒とお塩で四隅のお清めから始めました。

さぁ、これから「庭じまい」の着工です。
作業開始の前には「蚊取り線香」を大量に用意しました。蚊対策をしてからの着工です。

カーポートは再利用しますので、丁寧に部品を外していきます。

アクリル板を撤去するだけで、ずいぶん明るくなりました。

20年間の汚れを丁寧に水洗いしています

新品のようにはなりませんが、まだまだ使えるアクリル板です。

ブロック塀の解体撤去が始まります。

うっそうとした庭に重機が入っていきました

甘い柿がなると言われていましたが、2本とも伐採をいたしました。

これで1日目の仕事は終わりです。

2日目からは伐採のプロ達がはいります

門柱部分は残すので、門柱部より反対側にカイズカイブキを倒します。倒す側にVカットを入れます

50年間も門柱の傍にあったカイズカイブキです。寂しいような悲しいような感じが致します。

あっという間の出来事です。

チェンソーは、人の10倍の働きをします。

切り落とした枝はパッカー車に放り込まれます

既存の門柱と門扉は残す計画です。カイズカイブキの切株は外構工事に支障をきたしますので、根切りチェンソーで細かく切り出します。

次は裏庭の伐採です。クスノキは高さ16~17mもあります!

後ろに見えるイチョウの樹とサワラの樹はクスノキに吊り下げて下からダルマ落としのように伐採する計画です。

この場所には古い物置がありますが伐採の邪魔になりますので撤去いたします。

ネイチャーランドの中にある物置の解体撤去が開始です。

古い物置のネジやボルトは錆びついて悪戦苦闘しながらの解体作業です。

高さは8mほどの所で作業をしますので、事故防止のためにカラビナ命綱をしっかりと付けて作業です。

切った枝を1本でも屋根に落とせば大変なことになります。慎重に安全を確かめながらの作業です

チェーン ソーを腰に掛けての高所作業はプロのなせる業です。

枝が1本でも住宅の屋根に飛んでいかない様に、滑車の取り付けです。緻密な計算に基づいて取り付け位置を決めていきます。

ロープの端をイチョウの樹に巻き付けていきます。

こうしてイチョウの樹の伐採準備ができました。

イチョウの樹は倒す側にVカットを入れます。

イチョウの樹は、クスノキに吊り下げることに成功いたしました。

吊り下げられたイチョウの樹は、下部からダルマ落としのように切っていきます。

狭い通路を通って持ち出さなければならないので、40~50kgにカットします。

ここからは馴れたもので、小さくカットして持ち出していきます。

イチョウの樹は先端部分を滑車で降ろし、さばいていきます。

切った枝はパッカー車に次から次へと投入して行きます。

次はサワラ(ヒノキ科)の樹です。

サワラの樹もクスノキに吊り下げる計画ですが、ほとんどは屋根にかかっています。

こちらのサワラの樹も住宅とは反対側にVカットを入れます。

持ち出せる長さにカットします

住宅とは反対側のクスノキに吊り下げ成功です。

2本目のサワラの樹も、無事に伐採が成功しました。

ずいぶん住宅側に傾いています!細心の注意が必要です。

枝を切り落とすにも緻密な計算と経験が要ります。

大きな枝を住宅とは反対側に切り倒せました。

これぞ!職人の技です。

次から次へと枝は山側に切り落としていきます。

上部の幹を山側へ滑車とチルホールで引っ張っていきます。

クスノキの幹は物置を撤去した場所へ倒します。

この後は、持ち出せる大きさにカットします。

最終段階に入りました。

持ち出せる大きさ50kg前後にカットしていきます。

伐採したクスノキは直径が70センチもあり、高さは17mもありました!

こうした伐採の樹は、遠い所ではありますが、チップ工場まで運んで有効利用をしています。

北側のネイチャーランドのビフォーです。

北側のネイチャーランドのアフターです。こんな景色になりました!太陽の光が入らない蚊だらけの庭は見違えるほど明るくなりました。

この場所は物置を置くための土間コンクリート工事です。

太陽の光が差し込んで、蚊もずいぶん少なくなりました。

南側も着々と整地が進んでおります。

玄関前の石張りの下地コンクリート打設が終わりました。

土間コン打設の前にカーポートを建て込みます。

カーポートの職人さんの久保さんはこの40年のベテランです。手際よくカーポートの建て方が進んでいます。

ガレージ土間コンの打設準備ができました。

生コン打設は3人がかりです

花谷左官さんは丁寧に作業をされています。

ガレージ土間コンは、金鏝抑えは味気ないので「ジャミコン洗い出し」にいたしました。

最後の生コン打設です。

天気に恵まれて生コン打設は終わりました。

さぁ~ 石張りが始まります。

良い仕事をするには、余分目の材料が要ります。

片方では物置設置が始まっています。

井岡さんはクレームのない職人さんで有名な人です。後ろのグリーンのネットは処分する予定であったが、グリーンの支柱と共に廃物利用で、山からの落ち葉除けに取り付けました。狸の侵入防止も兼ねて取り付けました。

片や石張りは50年の経験を持つベテランの職人さんです。ケガキをした線に沿って石を切っていきます。

機械で切ったものではない、手切りの技です。

3人のベテラン勢です。

もう少しで石張りは終わります。

パサモルタルにセメントだけを練ったノロを流して石を張っていきます。

石張りは完成しましたが、明日は目地入れを行います。

石張りの目地入れも大変な作業です。

特にこの石種はふき取りを丁寧にしないと仕上がりに影響が出ます。

もう少しで目地入れが完了です。

重厚な感じがする石張りです。

これだけきれいな仕事ができる職人さんは少なりました。私はこの職人たちと50年以上の付き合いです。このような技術継承は必要と思うのですが後継者が少ないのが気がかりです。

約1か月をかけた「庭じまい」の作品です。

駅近くのネイチャーランドの「庭じまい」はご近所のご協力のもと無事完成いたしました。

お施主様のO社長様はご多忙のなかを足繁く現場確認に来ていただいて助かりました。

O社長様ありがとうございました。

株式会社スマートガーデン 斎藤

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